学資保険vs低解約返戻金型終身保険vs○○○○
子どもの教育資金を貯めるための保険として、学資保険(こども保険)と低解約返戻金型終身保険があります。
最近は保険ショップでも学資保険代わりに低解約返戻金型終身保険を勧められることが多いようです。
学資保険は、子どもが○歳になったときや大学入学時などにまとまった金額が受け取れる保険です。受け取り時期や回数、払い込み時期などでバリエーションがあります。
低解約返戻金型終身保険は、何年間もしくは60歳・65歳まで保険料を払い、満期を迎えて解約すると解約返戻金が受け取れる保険です。満期までの解約返戻金を低く抑えているため、保険料が割安になっています。満期後は十分な解約返戻金が受け取れます。学費が必要な時期に合わせて満期になるようにしておいて利用するイメージです。解約せずにそのまま継続すると、解約返戻金は増え続けます。
学資保険は、ソニー生命の5年ごと利差配当付学資保険やアフラックの夢みるこどもの学資保険、フコク生命のみらいのつばさなどが人気商品です。
低解約返戻金型終身保険は、東京海上日動あんしん生命の長割り終身、三井住友海上あいおい生命の&LIFE積立利率変動型終身保険などが人気です。
本当に保険で学費を貯めておく必要がある?
保険で学費を貯めると強制的に貯められるので、なし崩し的に貯められなくなることは少ないかもしれません。
しかし、もし急にお金が必要になったときには、保険を解約(一部解約や減額、利息を払っての貸付など)しなければいけません。途中で解約すると学資保険でも低解約返戻金型終身保険でも、元本割れする可能性が高いんです。
しかも、現在の利率で固定される商品だと、途中で景気が良くなって金利が上昇したときに、他の運用方法に変更することもできません(利率が変動するタイプの保険もあります)。
つまり保険に加入すると、お金が良い意味でも悪い意味でも固定されてしまうんです。
自分は意志が弱く、使ってはダメなお金でもすぐ使ってしまうんです!という方には保険を使って学費に備えるのも良いでしょう。しかし、高額な学資保険をかけてしまうと途中で払えなくなり、結局は減額や解約を行わなければいけなくなるかもしれません。
子どもが成長してくるとお金はどんどんかかるようになります。今は払えても、10年後払えない可能性があるような高額な保険にはゼッタイに加入しないように注意しましょう。
第3の選択肢、銀行の定期預金
保険でなくても銀行の定期預金を学費用に1本作って、メイン口座から引き落とされるようにすれば十分ではないでしょうか?
もし金利が上がってくれば利率の良い定期に預け替えるのも簡単ですし、万一の事態には少しだけそこから引き出すことも簡単です。
大学入学資金として学資保険の満期日を設定していても、高校在学中に留学したい!とか高額な進学塾に通いたい!とか老親の介護費用で本当に一時期だけお金が必要!とかいろいろなケースが考えられます。
そのときに保険なら減額(一部解約)や利息を支払って貸付を受けるなど、多少なりとも損をするような手段しか取れません。
一方、定期預金なら解約して必要な分だけ使って、残りはまた置いておけばいいんです。
イザというときに子どものため、家族のために使えるお金があるという余裕と、18年後の数十万円(もしくは数万円)のどちらに価値があるか、一度じっくり考えてみましょう。
貯蓄目的に保険を使うことはリスクがけっこう高いと私は考えています。
もちろんほとんどの人は問題なく満期を迎えて、「やっぱり加入しておいて良かった」となるのでしょうが、こういうデメリットがあることも知っておいてほしいんです。
こういうリスクがあるのは分かっているけれど、学資保険に加入する!という判断は良いと思います。でも、デメリットも知らずに加入するのはオススメできません。
ただなんとなく学資保険を検討している人は、一度落ち着いて考えてみてください。
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